SECOO_BEIJING
加納さんに撮ってもらった寺庫の竣工写真が出来上がりました。
極寒の中、本当にお疲れ様でした。
この面はほとんどが壁構造で、ショーウィンドウがあるところ以外は構造壁でした。
壁や広告で埋めるのではなく、寺庫の旗艦店としての顔をどう作るか、が課題。
ダブルスキンにして、内側に積み上がったピクセルをデザインしています。
構造図もなく、現状図もなく、解体してみないとどうなっているか分からない、、、
そんなところから設計を始め、なんとかここまで出来上がりました。
外立面はお友達の小野君と共同設計しています。
ダブルスキンの奥側は、ミラーガラスにグラデーションフィルムを貼っています。
照明のぼやっとした効果を出すことと、ライン照明の反射を無くすため。
手前のカーテンウォールは透明感を出すために、マリオン無しで設計しています。
1階時計区
室内も柱や構造壁が多く、どうしても小部屋の多い売り場になってしまいます。
そこで、共有の部分を白大理石でまとめ、小部屋になるところは暖かい素材で
売り場をレイアウトしました。
どんつきに、2階まで吹き抜けた大型LEDディスプレイがあります。
ただ、歩いている時は、全体に統一感が出て、座った目線では暖かい質感が出るよう
木素材にはグラデーションの塗装をしています。
外立面のピクセルを正面から見た時と同じ模様になるよう、木の形も特注しました。
時計の展示備品も、家具のデザインにも、この模様を反映させています。
新しく床を壊して広げた吹き抜け部分。
階段の収まりは、一番こだわっていて、一番施工の納得のいかない部分。
突貫だったので、もう一度作り直しです。
階段上がった正面。季節モノの展示ができる場所です。
外立面が透けて見えるので、綺麗な空間になりました。
メッシュカーテンは、全然中国でいいものが見つからず、結局特注しました。
方案ではメッシュカーテンも壁同様、白のグラデーション塗装です。
施工が間に合わず、叶いませんでした。
右に曲がると、収銀区。レジです。
高価なものなので、ゆっくりとお会計が出来る様にしています。
レジの逆側は、外立面のピクセルが中まで続く空間にしています。
吹き抜けと同じ空間なので、広くて明るい場所になりました。
ここから先は、本格的に売り場コーナーになります。
家具の取っ手まで六角形でまとめています。
もう3年も合作しているので、どこに何を展示して、どんな大きさの什器が必要か
熟知することができ、什器設計もスムーズにいきました。
柱が多い事を感じさせないよう、メッシュカーテンでエリア分けをしています。
色んなコーナーが透けて見える感じが綺麗に仕上がりました。
小産品区。
カップルで来るお客様が多く、男性が荷物を持って座って待てるよう、木調の空間
にはソファを置いています。スタッフが飲み物を出したり、ゆったりと接客ができる
ようになり、成功したレイアウトです。
服飾区。
スーツの什器、パイプ断面も六角形。
縦型什器には、may'sバーで作った2重ガラスの照明を、今回も採用しました。
各エリアの動線部分に、目印になるように置いています。
展示備品が、オープンに間に合わず、まだここに商品が置けていません。
シャネル・エルメス区
木の什器は薄く細く見えるよう、中に鉄板を挟んでいます。
什器は何度もサンプルを修正し、材料も全て確認しました。
一番心配していましたが、什器会社が頑張ってくれました。
鑑定区。
お客様からの持ち込み商品の鑑定をする場所です。
構造壁に影響されて、実は凄く設計が大変だった場所です。
サインが間に合いませんでした。
VIP室_1
鑑定区が透けて見えます。
ここも構造壁だらけで狭い空間ですが、透かす事で広く感じます。
VIP室_2
たった6畳程なのに、柱が6本もある、難しい場所。
柱を曲線で柔らかくし、可愛いらしい空間になりました。
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何度も喧嘩して、体力的にも精神的にも大変でしたが、沢山勉強させてもらい
そしてなにより、楽しかったです。
みんな本当に本当にお疲れ様でした。
北京に行く際は是非立ち寄ってみてください。