may's diary

猫と上海とデザインの日記

富田さんとの出会い

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ある出会いをきっかけに、新しい家具が生まれました。

着物スタイリストの富田伸明さんです。

アメリカをはじめとする海外でも幅広く活躍されている著名な方で、多くの映画やドラマの着物スタイリスト・デザイナーとして知られています。

呉服の「呉」は中国から伝わった事から、その恩と日本文化を知ってもらいたいと

中国の中学・高校を自費でリレー講義してまわられています。

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上海の中学校での講義を見学させていただきました。

今まで、映画やドラマで著名人が羽織った着物を目の前で着付けてきます。

中国の学生はものすごく素直!!キラキラした学生の目が眩しすぎです。

着たい人!という呼びかけに、一斉に手を上げる学生。

試着しながら涙を流す子もいます。

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 そんな富田先生と、コラボレーションした家具ができました。

 

 

Pre-chair

着物を仕立てる工程で、職人が最も緊張する場面が裁断だと言います。

素材である反物が、着物に生まれ変わる第一工程です。

その精神的で神秘的な作業を家具として表現しました。

「Pre-chair」は、未だ椅子としての昨日を持ち合わせていません。

いわばまだ「座れない」素材なのです。

そこに初めて、裁断という工程が加わることにより完成となるのです。

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歌舞伎の藤娘という演目で使われる反物を使っています。

歌舞伎をテーマにした銀座ファッションウィークに出展中。

銀座三越9Fテラスコートにて、22日まで展示してます。

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ウィスキーの樽の古材を使い、井波彫刻師によるなぐり加工を入れ、

裁断を強調するため、脚部分は2mつなぎ目無しの一本のオークからできています。

細部には職人の拘りがたくさん。

是非実物を見てください☆彡