may's diary

猫と上海とデザインの日記

ケルンで。ズントーにやられる

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Kolumba Art Museum/Peter Zumthor 

第二次世界大戦で廃墟と化した教会を、美術館へとリノベーションしています。

教会リノベを散々見て来ましたが、こんな解答を出すとは、さすがズントー。

教会の歴史と廃墟感に負けない建築です。

無数の列柱はうまく遺跡の隙間をついていて、上部には木漏れ日が。

室内にせず、外部と位置づけることで、風が、寒さが、より神秘的に感じます。

無数の穴の空いた石の透かし積みは2層になっていて、間に構造がありました。

外部の樹木が揺れるたび、嘘みたいにキラキラ輝きます。

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2階以上は完全に増築。

一切無駄のない空間。材料、ディテールにこだわる感じ。

とてもヨーロッパで生まれた建築家と思えない繊細さです。

木の手すり一つとっても、教会遺跡部分と2階以上と2種類ありますが、どちらも使用

して初めてわかるフィット感。ただ見え方だけの美しさだけではありません。

カーテンの材質、床と壁の納まり、照明の納まり、全てにおいてうなずける良さ。

エレベーターが開いた瞬間にはため息がでました。

空調は壁に地熱設備が埋め込まれていて、噴出し口はありません。

光は出来るだけ自然光で、美術館自体12時〜17時しか公開しない徹底ぶり。

作品を見に来てる人からすると、薄暗いし美術品が少なすぎて好まれてないようです。

大空間にポツンと一つ。程度が綺麗ですが、極端に少ないのは確か。

ただ、建築やってる人は絶対見るべきだと思いました。

おそるべし、ピーター・ズントー

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散々建築を見て来て一休み。

旅行のちょうど半分折り返し地点で、フランスの片田舎コルマールへ。

ハウルの動く城のモデルになったと言われてるらしい。

街はすっかりクリスマス。建物同士がぎゅうぎゅう押し合ってる感じが、ハウル

みたく動きだしそうで可愛らしい。

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夜はコルマール名物、アルザス料理のベック・オフとタルトフランベを頂きました。

ベック・オフはジャガイモと人参とお肉(牛・豚・羊)を白ワインとスパイスで

煮込んだ料理。コルマール版肉じゃがって感じで、ほろほろのお肉が美味しい。

タルトフランベは薄〜い生地にクリームチーズとベーコンとタマネギが。

思った以上に薄い生地でサクサクあっという間に無くなりました。

ズントーにすっかりやられた心を、のんびりリフレッシュできました◎

明日からスイス入り〜。チーズだぁ